RECORD

Eno.8 スフェーンの記録

Record:スフェーン:3



「名前を好いていたし、人からそう呼ばれるのが好き」



「大切なものを、誰かに呼んでもらえるのはいつだって幸福なことなんだろう」



「“居住区”のみんなも、マザーも好き」



「そんな感じ」




ここにいる子供達はみんな、いつか“出演者”か“役者”の仕事を持って、世界に出ていくのだと聞かされていた。
親の手を離れてここで暮らしている、素晴らしき才能あるものたちなのだときかされていた。
だから出演者が出るたびに、おめでとうと言葉をかわして見送り。
役者に選出された人は、何よりもすごい人として。
みんなそこを目指していた。



「本当の話だから嫌になるな」



俺も役者を目指していたわけだ。