RECORD
Eno.276 リベレの記録
薄翅:月見
『達人剣闘士』の証と、教官にかけてもらった言葉を反芻しつつ。

異世界で暮らしていること。剣闘士をしていること。
様々な世界からやってきた闘士たちと競い合っていること。
友達ができたこと。ご飯がとても美味しいこと。
色んな衣装を着て、楽しんでいること。……アバターのままの姿も。
戻ったらどう説明すればいいのやら。
荷造りを少しずつ進めている。
まだ、実感は湧かない。あの世界とこことが、繋がっていることに。
でも、全部僕の本物なんだな。
空を見上げれば、月が昇っている。
僕がこの世界に、全てを捨てたつもりでやってきたのは、
丸い月が昇っていた誕生日。
もうひと月もすれば、あれから一年だ。
現実味がない話だ。
異世界に飛ばされたなんて、母は冗談と受け取るだろうな。
武器を持って怪我を承知で闘うことを、父は反対するに決まっている。
そもそも、この姿で……両親は僕を子と認識してくれるのだろうか。
でも、頑張って説明したい。納得してもらうまで。
ここに来る時だって、そうしたように。
僕を育ててくれた両親に、謝って、今度は本当のことを告げて、
そして、また見送ってもらいたい。応援してもらいたい。
いつか僕の名前が届くかどうか、僕の証明を見届けてもらいたい。
僕の生きるリアルを、貫き通す。
その覚悟を、ちゃんと伝えたい。
だから……もうすぐ帰ります。
心配かけてごめん、父さん、母さん。
「……これで両親も認めてくれるでしょうか」
異世界で暮らしていること。剣闘士をしていること。
様々な世界からやってきた闘士たちと競い合っていること。
友達ができたこと。ご飯がとても美味しいこと。
色んな衣装を着て、楽しんでいること。……アバターのままの姿も。
戻ったらどう説明すればいいのやら。
荷造りを少しずつ進めている。
まだ、実感は湧かない。あの世界とこことが、繋がっていることに。
でも、全部僕の本物なんだな。
空を見上げれば、月が昇っている。
僕がこの世界に、全てを捨てたつもりでやってきたのは、
丸い月が昇っていた誕生日。
もうひと月もすれば、あれから一年だ。
現実味がない話だ。
異世界に飛ばされたなんて、母は冗談と受け取るだろうな。
武器を持って怪我を承知で闘うことを、父は反対するに決まっている。
そもそも、この姿で……両親は僕を子と認識してくれるのだろうか。
でも、頑張って説明したい。納得してもらうまで。
ここに来る時だって、そうしたように。
僕を育ててくれた両親に、謝って、今度は本当のことを告げて、
そして、また見送ってもらいたい。応援してもらいたい。
いつか僕の名前が届くかどうか、僕の証明を見届けてもらいたい。
僕の生きるリアルを、貫き通す。
その覚悟を、ちゃんと伝えたい。
だから……もうすぐ帰ります。
心配かけてごめん、父さん、母さん。