RECORD

Eno.111 アルバート・ヴァイルシェールの記録

焔を見ている

「二人なのに二人と一人だなって思った」

「三人いても同じだったから……」

「やりたいことはたぶんもう叶わないし、
 俺はそれでいいってどうしても思っちまう」

「よりよきように、が広いから……無理なんだなって
 なんか……わかっちまった」


「誰かの幸せを見てるだけでいい
 その手伝いが出来ればいい、
 その相手が仲いい奴ならより」

「多くが救われていればそれいい」



「どうしようかな、何も変えられそうにねぇや」


「変わりたくねえよ……」



あなたに応えたいのに、己の我儘が邪魔をしている
だから要らないと切り捨てることはもうできない
このままじゃだめだと羽根を毟る 助けを求めている
嫌をしていい 我儘だけが増えていく
変わるには根が深すぎる 変わらなければだれかと生きていくことなどできない
逆転しない苦痛に喘いで 立ち昇る焔に祈っている

心を配らせることはしたくないのだけが確かだった