RECORD

Eno.111 アルバート・ヴァイルシェールの記録

贖罪、食材

「前と状況変わんないなって思ったら……」

「まぁそっか、ってだけで終わっちまった」



「食うの意味変わっただけで、特区ここの防犯に後は期待するしか……」

「俺傍にいつもいるってこたないし……
 毎度間に合ってねえし」

「流石に俺のとこであった特殊事例まで込みで考え続けるのは無茶だしな……」


「……あは
 くっだらねぇ!全部正当化したいだけだろうが!」



「ひでえことにならねぇように祈るばっか」

「どんだけ気を付けてたって事件も事故も起こる。
 本人にその気がねぇなら猶更」



「言葉にも行動にも価値がない わかってんだ」

「本当は思い込みだってのもな」

「どれだけ嫌だって言っても意味ねえんだよな。
 ガキの頃から変わんない。
 それに俺だって嫌だってされたこと無理言って通しちまったんだ」

「そいつの言葉になんの意味がある?」



「逆に……なんか、俺のが考えなきゃいけない話で」



「はやく肉んなりたいな」

「……わかってるよ、もう叶いやしねえ」



「生まれ持った身体から逃れられやしねえんだ。普通はさ。
 俺はどこまでいったって人間って事実は変えらんない」

「美味くもない、癒す血も力もない、願いを叶える力だってない。
 害する力しかないんだ、俺にはよ」



「俺も食いもんがよかったな」

「……ちゃんと食いもんだったはずなのにな」



それでも我が主はこの魂を要している価値があるのだ、

人の子と諭され、知を得よと天啓を受け、魂を磨かねばと。
自分が欲張らなければただの肉でいられたはずだ。


「あ」

「そっか」



「じゃあほんとにわかんねぇとこはそのままでもいいのか……」



突きつけられて理解したばかりにここまで苦しんでいるんだから!

そんなわけがないことは十分知っている。
欲張ったから罰が当たった。贖罪を続けている。