RECORD

Eno.576 ELMERの記録

幕間:黒狼と白狼③

「…………」
黒狼は1人悩んでいた。別に引き受けるつもりもなかった義足の修繕。さらには改良と整形まで……

「……因果、と言うやつかな…」

最初こそ驚いた。なにせ、殺したハズのエルメル……二号が生きてるのだから。
恐らくは、ロゥある獣と同じ、オルタナティヴという物だろう。つまりは、俺が殺した二号と、アイツは別の存在という訳だ。

「……………」

見かけた瞬間は、剣に手をかけた。殺したはずの存在が生きていたのだから、もし偽物だとしてもあの世界を生きた誰かなのだから、殺して情報を消す以外ないと思ったが…

(……まるで、子を守る親みたいな目だったな。アイツ…)

そう、手を出さなかったのは、俺みたいなやつを探す顔ではなかった事だ。敵対意識が無いのなら、こちらも剣を交えはしない。
……それに、こちらもここのライセンスがある。下手に手を出したくない。出禁にはなりたくないです。ホント。

(……とはいえ、アイツに番がいんのか?子を守るって事は、親がいる訳で……んん?)

誰なんだろう。父親。