RECORD

Eno.954 ソレイユ・スプランドゥールの記録

新月

先程までの高揚と忘却はどこへやら。この身は今や、嫌悪と諦念に満ちていた。

「そうか、これが理か。」



この身は様々な不整合と矛盾を孕んでいるが故に、偶にこのようなバグが発生する。そしてこれらは放っておけば治ると、身を持って知っていた。放っておく以外の選択肢がないことも。

だから、歩き出す。この身を包む嫌悪感を、幾らかでも振り払うために。

夜の静寂が、いまは不思議と心地よかった。