RECORD

Eno.42 ファリスの記録

日記7:海を眺めて

そういえばここにくるため、船に乗ったのだけれど。
船に乗ること自体は二回目だったんだ。
いまさらながらに思い出した。

あの瑠璃色の海の思い出を色濃く残してくれた7日。
その島から皆で脱出する時
たしかにはじめての船出を経験してた。

故郷魔界は外海と面してる地域とはメチャクチャ離れてた。
地理的に魔界大陸の最南端まで行けば
外海も見れただろうが。
生憎そういうことが叶う身分じゃあ俺はなかった。

……そう、思い込んでた。

あのときあの島から帰ったときに
家の人間には行方知れずだったことなんて
なんも気になんかされちゃいなかった。
けれどお陰で踏ん切りがついた。

あんたらが俺に無関心でも俺はいいさ。
俺もあんたらに無関心になることにする。

あばよ


無意味な期待をしてた日々には、サヨナラだ。
楔を抜いた先にあったのは、存外に自由な世界だったから。