RECORD

Eno.279 ネモフィラの記録

―――地獄は今日も美しい

『■■■様、休暇楽しんでいますねぇ』

何時もは”長老”が座る執務室の椅子。
今日は私が座って書類を進めている。
この書類の量をずっと捌いてたんですかあの人?

『えぇ、書類たんまりし過ぎじゃないですかぁ……
 もう少し後進を信用してくれていいと思うんですけどぉ……』

とはいってもまぁ……無理なんだろうなぁ。とも同時に思って。
だってあの悪魔は……

『……悪魔なのに、悪魔の事が嫌いなネモフィラには仕方ない、かぁ。
 不器用ですよねぇ、あの人。だから私に教育したんでしょうけど……』

正直なところ、書類仕事は割り振り見直したり、教え方が良かったからとっても大丈夫。
ネモフィラ様がいなくても、仕事はしっかりこな――「おい!」

「■■■は何処へいってんだ!あの悪女ほんっとに――」
『現在休暇中ですよ~。代理である私美々に用件がありましたらどうぞ』

書類の整理を進めながら、流すように対応する。
仕事はしっかりこなせるんだけど、居るんだよねぇ。ああいう怒鳴り込む悪魔。
これの対応が面倒すぎて悪魔嫌い……は考え過ぎかなぁ。

「……はぁ?なんで人間なんかがアイツの代理やってんだ?」

ああ、見抜ける側の人ですか。上級悪魔さん、と。
手を止めて、真っ直ぐその悪魔を見据える。

『――人間ではありますが、人間ではありませんよ。美々は……』

――■■■の正当後継者であります♡