RECORD

Eno.170 タブラー・ラーサの記録

始めなおしの第一歩

「やれやれ、やあっと着いたぁ」

船に揺られて何日経ったか、腰をさすりつつ港に降り立つ。眼前にはあふれんばかりの人、人、人。

「わお、人や人じゃないのが沢山だ。……ね、見えるかい?」

徐に前髪を義肢で軽く上げ、光を失った紅い右目をあらわにする。

「思えばずいぶん遠くまで来ちゃったよね、俺たち。まあ、いいさ、思いっきり楽しむとしよう」

まずは諸々の登録だ~、と白黒の騎士は一歩踏み出した。