RECORD

Eno.72 Rere Pia Goetheの記録

(10)可能性なんて要らない

実際。
1人ぐらい居なくなろうが、喧騒も平温も含めて日常は保たれる。
多くの人にとって『己が居なくなっても何も変わらない』という事実は、少し寂しいものなのかもしれないが、リリは寧ろ喜ばしくも思うくらいだった。

――下手に関係を持つ方が、その人の道にとっては不利益だ。

……〝あいつ〟にそう本音を漏らした時は、凄く悲しい顔をされた。まあ、可能性の否定だしそりゃそうか。
でも実際〝あいつ〟だって、俺のせいで……。…………。

本当に静かにいなくなりたい。
そんなやついたな、すら残さずに、蜃気楼の様に。

ミルク、不味くなるし。今日はもう考えるのやめよう。