RECORD

Eno.68 Daliusの記録

無題

「痛い目を見た……」


「…………」


力の入らぬ指先が周囲をまさぐる。
全身に居座る重苦しい倦怠感が、未だ心身をこの場に繋ぎ留めている。
あの状態からこの早さで持ち直したのはさすがしぶといだけはある、と言わざるを得ない。
怪物は役得……と言っていいのやら。



「…はぁ」


とはいえ、すぐに活動できそうにはない。
しばらくは水の入った革袋のようにその場に転がっているしかなかろう。