RECORD

Eno.232 シャルティオ&キィランの記録

16 悪夢のおはなし

 
 話題が悪夢の話になった。
 今日はリオは悪夢を見たらしい。
 大丈夫かな、心配だった。
 友達には、笑っていて欲しいから。

 今日は良い夢見られますように。
 君の幸せを、願っている。

 僕? まぁ、別に良いでしょ?

   ◇

 悪夢、か。
 僕がよく見るのは、兄上とおかあさんの夢。

 おかあさんは僕に笑いかけてくれるけれど、
 最後に必ず、僕を突き落とす。
 それを兄上が見て笑っていて、
 まわりの人たちも、そんな醜い僕を嗤っていて。

 おかあさん、あなたにこそ、愛されたかったんだよ。
 何度想っても届かないのは、知っているのに。
 ……それでも、手を伸ばしてしまうんだ。

  ◇

 このところの魔力不調に、悪夢が重なってきた。
 常に疲れているような感覚。
 ちゃんと休まなきゃ、でも走らなきゃ。

 調子はそこまで優れないのに、
 胸の奥の焦燥と渇望が、僕に休息を許さない。
 苦しいのに止まれないや、どうして、どうして?

 たすけてよ おかあ さ ん
 あなた さえ ぼく を みて くれ れ ば
 ぼく は そ れ だけ で

 ぼくを みて





(咳き込めば、毒の血がぽたり)




 † † †

 † † † † †

 † † † † † † †