RECORD

Eno.492 レオンの記録

ひとり言

 
きちりと上げた前髪にひらけた視界
いつもより近くにあなたが見える。


ほっそりした指先がこちらを向いた。
水に溶いたような白粉が肌に伸ばされて、おしろいをはたかれると甘い香りが鼻につく

とある遠征。皇国東の国の武人が化粧をしていくさ場に挑んでいたのを思い出す
血色の悪い首を差し出すのは相手に不敬とかなんとかだ。
これもともすれば死に化粧となるんだろう


私の目より深い群青はまっすぐ視線が絡まない。
目先の顔をキャンパスに見立ててその先の、彩る完成図を思い描いてるんだ

彼女に任せたら、さぞイキイキした死体になるんだろうな。
そんなつもりは毛頭無かったけど想像して笑った。
きっと怒られた