RECORD

Eno.109 ネージュ・コルウスの記録

井の中の鴉

闘技と鍛錬を繰り返して、鈍っていた体は十分戻ったはずだ。
けれど世界はボクの想定以上に広い上に、いくつもある。
ボク以上に美しいモノはいなくても、ボクよりもすごいやつはいくらでもいる。
これは、ボクが異世界に初めて渡った時に初めて知ったことだ。

ボクは自由な鴉ではなく、井の中の蛙だった。
もっと広い海を知らなくちゃ。もっと高い山を越えなくちゃ。

世界に天井はなくて、物事のスケールにキリがなくとも、
それは自分を磨くことを止める理由にはならない。