RECORD
Eno.465 ラガーの記録
交流:■■■■
お借りした方 No.179

……ずっとさあ、怖くて仕方なかったんだよ。
死にそうな痛みを何度も味わってさ、お陰でその先にある死そのものにも怯えるようになって。
その上ただあっさりと何の価値もない肉の塊になって誰にも見向きされず蟲や獣にぐずぐずにされて土に還るのだと思ったら、余計虚しくなった。
俺の仲間がたいていそうだったから。
それを直視するのが怖くて、手の届きやすい"楽しい"に浸り続けたかった。誰かの喜びを一緒に喜んで、遠ざけたかった。
……ああ、誰かが嬉しそうにしているのを見ると純粋に良かったねって祝いたくなるのは本当だよ。

……それなのに。アンタみたいに最後まで味わい尽くす奴なんて見たことなくて。
楽しくて、気持ちよさそうで、幸せそうで。
あのね、俺。思ったの。考えたの。決めてたの。
いつ怖い死がやってきてもいいように。俺はどうせろくでもない死に方であっさり人生終わるだろうから、せめて今生きてる瞬間だけでも満たさないとって。

でもさあ。
満たされた生の終わりすらも、己が辿り着く終着点すらも、最後の最後までアンタのようにとびきり楽しくて悦びに溢れたものだったとしたら。
ずっと怖くて怯え続けていたものが、そうでないものに変わって終わりを迎えられるとしたら。

──それこそが、俺にとっての"しあわせ"だ。
その考えに辿り着いた時から、
頭と体が痺れるように心地よかった。
熱は伝播する。
悦楽は感染する。
真似て、許容して、共に味わいたくなってしまう。
命を奪い合うアンタが楽しそうにすればするほど、
奥底から込み上げる恐怖が上から塗り潰されていった。
"それは
アナタが生まれ出でた瞬間からずっとアナタだけのもの。
すべての人間を等しく見守り寄り添い決して裏切らないもの。
嵐に対する凪。喧騒に対する静寂。そこは静かに眠れる場所。
さぁ、それが死だ。 "
"なんにも…怖い事なんて無いんだ"
"……おいで、ラガー"

…………でもさ、"違う"。
違うんだ。
アンタとは、アルアとは着地点が違う。
ごめん、ごめんね。出来損ないで。
だから俺は、
きっと不出来な弟子なんだ。
……ずっとさあ、怖くて仕方なかったんだよ。
死にそうな痛みを何度も味わってさ、お陰でその先にある死そのものにも怯えるようになって。
その上ただあっさりと何の価値もない肉の塊になって誰にも見向きされず蟲や獣にぐずぐずにされて土に還るのだと思ったら、余計虚しくなった。
俺の仲間がたいていそうだったから。
それを直視するのが怖くて、手の届きやすい"楽しい"に浸り続けたかった。誰かの喜びを一緒に喜んで、遠ざけたかった。
……ああ、誰かが嬉しそうにしているのを見ると純粋に良かったねって祝いたくなるのは本当だよ。
……それなのに。アンタみたいに最後まで味わい尽くす奴なんて見たことなくて。
楽しくて、気持ちよさそうで、幸せそうで。
あのね、俺。思ったの。考えたの。決めてたの。
いつ怖い死がやってきてもいいように。俺はどうせろくでもない死に方であっさり人生終わるだろうから、せめて今生きてる瞬間だけでも満たさないとって。
でもさあ。
満たされた生の終わりすらも、己が辿り着く終着点すらも、最後の最後までアンタのようにとびきり楽しくて悦びに溢れたものだったとしたら。
ずっと怖くて怯え続けていたものが、そうでないものに変わって終わりを迎えられるとしたら。
──それこそが、俺にとっての"しあわせ"だ。
その考えに辿り着いた時から、
頭と体が痺れるように心地よかった。
熱は伝播する。
悦楽は感染する。
真似て、許容して、共に味わいたくなってしまう。
命を奪い合うアンタが楽しそうにすればするほど、
奥底から込み上げる恐怖が上から塗り潰されていった。
"それは
アナタが生まれ出でた瞬間からずっとアナタだけのもの。
すべての人間を等しく見守り寄り添い決して裏切らないもの。
嵐に対する凪。喧騒に対する静寂。そこは静かに眠れる場所。
さぁ、それが死だ。 "
"なんにも…怖い事なんて無いんだ"
"……おいで、ラガー"
…………でもさ、"違う"。
違うんだ。
アンタとは、アルアとは着地点が違う。
ごめん、ごめんね。出来損ないで。
だから俺は、
きっと不出来な弟子なんだ。