RECORD
Eno.40 リリの記録
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繰り返す。繰り返す。
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ただそれだけを、繰り返す。
横一列に並んだそれらは、皆が同じ緑の髪で、長耳で、数字のついた首輪をつけている。
見た目の年齢こそ幅はあったが、大人はそこにはいない。
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ばちん!
平手がそのうちの一人を叩く音で、祈りの言葉が途切れる。
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叩いた男は何も言わない。ただ、叩かれた年端も行かぬ女を引きずってどこかに行く。
それが当たり前。
そう、それが当たり前の風景。
これらは心のある生物ではなく道具。
世界を繋ぐ道具を創るための材料。肉体。
材料は大人しく、材料らしくなければいけない。
そこに理不尽はどこにもない。
当たり前のことに対して理不尽なんて、思わないだろう。

当たり前も理不尽も、知らないくらい幼い時からこうなのだから、尚更だ。
オイノリとかいう作業が終われば、栄養のあるらしい液体を押し付けられ――無論拒否すれば教育が待っている――、牢のような薄寒い部屋で、個々に眠りにつく。
まあ、眠れる夜はいい方だ。大体どこからか聞こえる同類の悲鳴で目が覚める。
そんな毎日がある、どこかの世界の、どこかの時代の話。
我が教典の御心の赴くままに
摂理に従い 自由を飼い慣らし 後悔なき選択を
願わくば創造神のお眼鏡に叶う道のあらんことを
繰り返す。繰り返す。
我が教典の御心の赴くままに
摂理に従い 自由を飼い慣らし 後悔なき選択を
願わくば創造神のお眼鏡に叶う道のあらんことを
ただそれだけを、繰り返す。
横一列に並んだそれらは、皆が同じ緑の髪で、長耳で、数字のついた首輪をつけている。
見た目の年齢こそ幅はあったが、大人はそこにはいない。
我が教典の御心の赴くままに
摂理に従い 自由を飼い慣らし 後悔なき選択を
願わくば創造神のお眼鏡に叶う道のあらんことを…
ばちん!
平手がそのうちの一人を叩く音で、祈りの言葉が途切れる。
「……」
叩いた男は何も言わない。ただ、叩かれた年端も行かぬ女を引きずってどこかに行く。
それが当たり前。
そう、それが当たり前の風景。
これらは心のある生物ではなく道具。
世界を繋ぐ道具を創るための材料。肉体。
材料は大人しく、材料らしくなければいけない。
そこに理不尽はどこにもない。
当たり前のことに対して理不尽なんて、思わないだろう。

「わが、…の、みここの、…まま?
…に、んと、自由を、……
…わくば、…… ?? あらんことを!」
当たり前も理不尽も、知らないくらい幼い時からこうなのだから、尚更だ。
オイノリとかいう作業が終われば、栄養のあるらしい液体を押し付けられ――無論拒否すれば教育が待っている――、牢のような薄寒い部屋で、個々に眠りにつく。
まあ、眠れる夜はいい方だ。大体どこからか聞こえる同類の悲鳴で目が覚める。
そんな毎日がある、どこかの世界の、どこかの時代の話。