RECORD
Eno.374 ぺルシルの記録
作業中につき
あなたと服を買ってきたその日。
あなたから了承を受けて、準備を終わらせて作業をする。
以前そうした時と同じように、肌に触れていく。
汚れで滲まないように念入りに消毒して、体を拭いていく。
施術をしやすい態勢にになって貰って、事前に切り抜きをしておいたマスキングテープを貼る。
できるかぎり満遍なく、見えない位置も出てくるだろうが、仕上がりからぬりたしを意識して貼っていく。
傷を踏まないように、痛まないように、柘榴のように割れたりしない場所へと宛がう。
背中と左肩にしっかり貼り付け、スプレーを噴射する。

もしかしたら反応があったかもしれないけど、身じろぎされたり起き上がられても困るので、淡々と作業を続ける。
青を基調として、中心に宝石をイメージした、光を放つプリズムを。
そこから両サイドへと伸びて開花する翼。
空と光をイメージしたそれは、本来コレに用いるには少々蛍光が強く、ペイントの持続する日数は少ない。
持続を目的とするなら黒…あるいは濃い原色の方が良いのだが、目的は持続ではない。
続けて更に外側へ向け、腰近くに花茎を絡ませる。根強く力強く、なおも挑戦するあなたは細身ながらも倒れることがない。
行く先には大輪の翼あれと願う。
一度立ち戻って噴射した背中側を、ほんの少し緑色でグラデーションを足す。肌が青一色だとちょっと色味が悪くなりそうだったから。

少し失礼、と肩側に体を向け直してスプレーをさらに噴射する。
色を変えて緑で彩るそれは月桂樹の葉だ。
食事が盛んなこの地では料理としても使用されているかもしれない。その花言葉は『勝利』。
あなたに教えてもらったモノと似た意味を持つものを、食事やこの地中海のような場所から着想を得てライブ感で刻む。……不評だったらどうしようかな。
そうこうしている内に、すべての工程を終える。
ゆっくりと細かいテープを外し、柄が綺麗にできていることを確認しながら剥がしていく。

あなたに向けて大きめの鏡で、その背を見せた。

あなたから了承を受けて、準備を終わらせて作業をする。
以前そうした時と同じように、肌に触れていく。
汚れで滲まないように念入りに消毒して、体を拭いていく。
施術をしやすい態勢にになって貰って、事前に切り抜きをしておいたマスキングテープを貼る。
できるかぎり満遍なく、見えない位置も出てくるだろうが、仕上がりからぬりたしを意識して貼っていく。
傷を踏まないように、痛まないように、柘榴のように割れたりしない場所へと宛がう。
背中と左肩にしっかり貼り付け、スプレーを噴射する。

「言い忘れていましたが、少し冷たいので」
もしかしたら反応があったかもしれないけど、身じろぎされたり起き上がられても困るので、淡々と作業を続ける。
青を基調として、中心に宝石をイメージした、光を放つプリズムを。
そこから両サイドへと伸びて開花する翼。
空と光をイメージしたそれは、本来コレに用いるには少々蛍光が強く、ペイントの持続する日数は少ない。
持続を目的とするなら黒…あるいは濃い原色の方が良いのだが、目的は持続ではない。
続けて更に外側へ向け、腰近くに花茎を絡ませる。根強く力強く、なおも挑戦するあなたは細身ながらも倒れることがない。
行く先には大輪の翼あれと願う。
一度立ち戻って噴射した背中側を、ほんの少し緑色でグラデーションを足す。肌が青一色だとちょっと色味が悪くなりそうだったから。

「はぁ……次に行きます」
少し失礼、と肩側に体を向け直してスプレーをさらに噴射する。
色を変えて緑で彩るそれは月桂樹の葉だ。
食事が盛んなこの地では料理としても使用されているかもしれない。その花言葉は『勝利』。
あなたに教えてもらったモノと似た意味を持つものを、食事やこの地中海のような場所から着想を得てライブ感で刻む。……不評だったらどうしようかな。
そうこうしている内に、すべての工程を終える。
ゆっくりと細かいテープを外し、柄が綺麗にできていることを確認しながら剥がしていく。

「……終わりました」
あなたに向けて大きめの鏡で、その背を見せた。
