RECORD

Eno.548 クグィウロ・クレドスゴイルの記録

さよならフラウィウス!

闘技大会のおわり。
それは、このヤモリにとって転職活動の本格的なはじまりを示す。

「棒のウエポンマスターはまだちょっと遠かったですねェ~」


「フラウィウス……とにかくご飯とお酒がおいしかったァ! コーヒー、僕の世界にもあるから……中の種を炒って砕くんでしたっけェ? それでひとヤマ当たんないかなァ~」


「魚介類も美味しくってェ~、シャンサンとかエコーサンとかラガークン、フェデルタサン、緑のヒトたちとお酒飲むのが楽しくってェ……あ! あとアブシディサンとヤキュウもしましたねェ!
さみしくなるなァ~……」



うっかり勢い余って殺しても、力及ばず殺されてもどうにかなるなんて奇跡はここでおしまい。
これからは力が及ばなくても死なないように、そしてやり過ぎて殺さないように、ここで学んだ力加減をしっかり意識して戦わなくてはならない。
門番がやるのは、相手が生きたまま尋問官に引き渡すところまで。
その後は様々な種族からなる尋問官、裁判官、ことによっては執行人のモズ族の領分だ。

「まァ! そうは言ってもまずは門番になるところからですからねェ!」





後日、様々な武器への対応力とあまりにも物怖じしない能天気な性格を買われ、門番の中でも忙しくも花形とされる港湾都市に、門番見習いとして一匹のヤモリ人が配属されるのはまた別のお話。