RECORD

Eno.3 マイリーの記録

とある扉には


それは、少女が大好きな人と共にこの地を去る少し前の話。

永住許可証を手に入れ、名実ともに少女の部屋となった一室。
難しい顔をしながら、うーんと唸り、何かを書く少女の姿がそこにはあった。


マイリーは、ペルシルと、フロストの、くにへ……いく? いくよ? いくね?



うわわー! じょうずにおてがみかけない! 字もなんかへん!



…………そうだ。マイリーがみんなに会いにくるよってわかればいいよね?



マイリー、たくさんしっぱいするから、みんなにおてがみよういするのはむずかしいけど……



少女は短い文章を部屋の外扉へ貼り付ける事にした。
二回ほど失敗をした後、無事にメモ書きが完成する。
メモ書きにはかわいいシールをたくさん貼り、これを読んだ人はきっと
楽しい気持ちになるだろうと少女は誇らしげである。


……テープがないとはれない。どうしよ



少女はしばらく扉を眺めた後、パッと表情を明るくした。
部屋に置いてあったおもちゃと、シールだらけのメモ書きを持って扉の前に立つ。




フラウィウスのとある部屋の扉には
たくさんのシールが貼られた一枚の拙いメモ書きがダガーで突き刺さっている。

――またいっしょにあそぼうね。マイリーがかつよ