RECORD

Eno.9 ウサの記録

総てを司る


永住許可証を眺めている。
私が私の為に買ったものだ。

……しばらくは、節制が必要かもしれない。


兎耳の少女や、翅を持つ少女。
或いは武者修行中の侍に、仏僧の様な頭巾の酒飲みに。

多くの闘士と刃を交わして気付く。

「――そうか、そうだな。
 うちは斬り合うのが好きなんじゃねえンだわ。うちは――」


「――"競う"のが好きなんだわ」


打ち倒して、打ち倒されて。
ああでもないこうでもないと考えながら、剣を振って。
その果てにまた剣を交わす。

そんな切磋琢磨が好きで、剣を振っていたのだ。


そんな気付きと、何かから解放された気持ち。
それがこの一枚の証書だった。


「……」

「……あいつらが追ってきたら、覚悟キメねえとな」



――こうして、一人の闘士が生まれたというわけ。