RECORD
Eno.255 Siana Lanusの記録





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──ある世界。惑星リ・ヴァース。
中央大陸セント・ヴァース南西部沿岸。
近くに山脈が聳え港も無いはずのその場所に、
異世界から来訪した船は停り、一人の乗客を下ろした。
奇抜なシスター服の女は、そこから今の拠点へと足を向ける。
さほど遠くない位置に大きな街がある場所で、邪教とそしられる者たちが屯するには向いていなそうではあるが、
“計画”の遂行を前に、それを実行しやすい位置に拠を構えているという訳であった。
大口を開けた穴の先、洞窟の深部。
本来であれば魔物が跋扈し人は到底住めない場所で。

その帰還を歓迎する信者たちの声が、反響した。
………to be continued
◆火蓋
「力と、経験が欲しかったのよ。
あたしは人と戦う経験値が少なかったからさ、
人相手にどう戦えばいいか、学ぶ必要があった」
「傷付くことを恐れないこと、
傷付けることを恐れないこと、
殺すことを恐れないこと。
恐怖を克服するには理解と経験が必要でしょう?
あたしはそれをするために、バカみたいに試合してたのよ。
おおむね得られたと自己評価しているわ」
「…………ここだけの話よ。きっと止めないで頂戴」
「あたしたちは戦争を起こすの。
あたしはその、引き金を引く役目のひとつを任されている」
「即ちあたしのする事は境会要人の暗殺。
──それが、停滞の壁に穴を空ける一手目よ」
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──ある世界。惑星リ・ヴァース。
中央大陸セント・ヴァース南西部沿岸。
近くに山脈が聳え港も無いはずのその場所に、
異世界から来訪した船は停り、一人の乗客を下ろした。
奇抜なシスター服の女は、そこから今の拠点へと足を向ける。
さほど遠くない位置に大きな街がある場所で、邪教とそしられる者たちが屯するには向いていなそうではあるが、
“計画”の遂行を前に、それを実行しやすい位置に拠を構えているという訳であった。
大口を開けた穴の先、洞窟の深部。
本来であれば魔物が跋扈し人は到底住めない場所で。
「支川がひとり、シアーナ・ラナス。
異世界からただいま帰還したわ」
その帰還を歓迎する信者たちの声が、反響した。
………to be continued