RECORD
Eno.234 ノア・イトゥドノットの記録


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仮に名付けられても、名付けられなくても
是にて、と或る処刑人のお伽噺は終焉となる
物語のあとがき

「ふむ……何やら意味を察した者が現れたらしいな
が…惜しいところまで、といった感じか
…まあ、両親は居ただろうよ…現に彼は存在しているのだから」

「では、両親が名付けた?
『ノーウェア』と?
……可能だろうが、其れでは彼の狂気に説明はつかぬ」
「――みなし児、だよ…彼は其処から始まり、畏怖と平穏を齎す象徴として処刑人へと祭り上げたのが嘗ての街が行った育成方針だ」
「名前などどうでもいいが名無しでは困るからとその様に決め、ろくでもない教育を施し、処刑人として祭り上げ
後は正義感や愛で『判決に基づき罪人や時々魔女などと認定した異物』をひたすら処断させた……街を滅ぼした魔女の、実の娘を処断し魔女を復讐の鬼に変えるまでな
…それが真相だ」
「つまり、だ……シーズンが終わった瞬間、彼の物語はディミオスとしてもノーウェアとしても『終わっていた』となるな…どちらも確かに自分なのと、この世界での過ごした日々や皆との繋がりで息を吹き返したようなものと考えて欲しい
……それとまあ、俺は彼に覚悟の上で頼まれたから名を教えただけなので其処は許して欲しいものだ」
「…嗚呼、心配せずとも…両親と魔女親子、魔女と認定されたもの達、無辜の民以外の故郷に居たソイツ等は皆―――『我が丁重に饗しているよ』
ふふふ、勧善懲悪―――当たり前の結末だろう?」
「後は、そうだな…もしも『新たな名をつけたいならば』、彼はきっと受け入れてくれるだろう
『どこにもない』が『今、此処に(ある)』となるか
実に楽しみだ」
仮に名付けられても、名付けられなくても
是にて、と或る処刑人のお伽噺は終焉となる