RECORD

Eno.134 タニムラ ミカゼの記録

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 自分が男だという自覚はある。
 自分が女慣れしてないのは分かってる。

 近付いたら自分が何をしだすか分からなくて。

 なのに、なのに。
 最も身近な、自分の身体が女性になってしまった。
 自分で自分を犯せない事だけが安心だ。だが、自分の欲がその身体を確かめたがっている。

 快楽を求めようとしている。

 気持ち悪い。どう足掻いても碌でも無い血筋だって思い知らされる。
 気持ち悪い。抗えなかった両親と兄と同じだって言われているようで。

 気持ち悪い…………怖い………

 涙と同じで、胃酸も出切ってしまえば苦しさが残るだけ。
 一人、えずいて何も出ない物を吐こうとする。

 やがて疲れて、シャワーでも浴びたいのに服を脱ぐのも嫌で。顔と髪だけ雑に洗う。

 自室に置かれた花束の、花の匂いだけが心を落ち着かせてくれる。