RECORD
Eno.5 劉 光龍の記録

鳥は、自分はやられた側だが暗部や実働部隊のことを何とも思っていないとあっさり言い切る。
もし自分が生き延びていたら、自分も貴方と……貴方を動かしていたもっと黒いものと、同じ立場になっていたからだ。


鳥は、あなたを怖がらない。


戦いを知る者同士だからこそ、命一つの重さを知る者同士だからこそ、手を取り進める未来があるのではないか。
鳥はあなたに、そう提案する。
◇星と月

「それは仕方がないことです。
……これはあくまで私一個人の感覚ですけれど、暗部が動く後ろには、暗部を動かす力があり……
悪があるとすればそれか、被襲撃側に何かがあるか、どちらかでしょう」
鳥は、自分はやられた側だが暗部や実働部隊のことを何とも思っていないとあっさり言い切る。
もし自分が生き延びていたら、自分も貴方と……貴方を動かしていたもっと黒いものと、同じ立場になっていたからだ。

「私は『負けた』からこそ、加害者という役にならずに済んだのです。
もし私が勝っていたら……戦を起こしていた可能性が、それなりに高くあります……
第二、第三の貴方を、私は沢山沢山、生み出していた可能性がある」

「……『加害者』となった方々は、太刀筋で泣くのです。
自分の命が危険な距離まで踏み込んで、早く始末してと。
……貴方の太刀筋から、それが聞こえた」
鳥は、あなたを怖がらない。

「貴方は誰かに何らかの処罰をされたいのでしょうけど……
それならば私の死因の究明に、もっと踏み込んだ協力をいただけないでしょうか」

「そしてお互い、これからどう生きていったらいいのか、
どうしたら第二第三の『貴方』と『私』を生み出さずに済むのか、一緒に考えてはいただけませんか?」
戦いを知る者同士だからこそ、命一つの重さを知る者同士だからこそ、手を取り進める未来があるのではないか。
鳥はあなたに、そう提案する。