RECORD
Eno.234 ノア・イトゥドノットの記録
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ある日、一つの終はある者の結末を見た
それと同時にその友である彼の処刑人の結末までも『確定』された事も
その者と交わした"約束"
処刑人が忘れないようにと掲げていた
『初めての死を与えた初めての友以外に命[終]をくれてやる気はない』という"決意"
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否、恐らくはそんな考えなど無かったのだろう
只、目の前の事象に対して彼奴は処刑人の友人、その人の為にそれを選んだ
そう、選んでそうした
それだけだろうと推測を立てる
だとしても---
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と終は呟いた
此で『我の出番は無くなった』
処刑人の物語を下ろす幕どころか我の出る幕すらも彼奴は知ってか知らずかその手で壊していったのだから
処刑人の預かり知らぬ所で間接的に
"終わりが無いのが終わり"だなんて言葉がきっと今の、此からの処刑人にはお似合いだろう
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今まで積み上げてきた定義はお遊びと言われまあ、此は其れを新たな根幹にしようとした処刑人も処刑人だが
ある者からは本当に嬉しかったと知り、真逆の言葉にどちらを信じればいいか分からなくなって
手を伸ばすことも許されぬまま求める事すら恐れてしまった存在は己に愛や欲を差し出して結局『壊れてしまった』
処刑人にとって自分が望む終で締め括る事が最後の希望であったけれど
永劫に生きる未来が決まってしまってはもう打つ手はない
どうせ彼奴が終わりたがる処刑人を是が非でも生かそうとするのだろうから……我が処刑人を連れていくのは困るようなのでそうするだろう、きっとそれは永遠か飽きるまで
強いて言うとしたら…差し出したそれらや殆どを喪って尚も最後まで残った『誠実さ』くらいかね
ハハハ、まったく
どいつもこいつもどうして
それが人生と言われたら其れまでだし理解してはいるが
実に、儘ならないと思うよ
さて…何時か処刑人に真実を教えてやるか
…彼に差し出された物達も持っておく必要はないし返して我の役割は終わりだ
差し出された物達をどうするかは…まあ、処刑人次第だろうし…捨てるも戻すも勝手にしろというのが本音だが
……処刑人は此れ等の事実を知らずに生きている
此れ等を知った時、処刑人はどうなるだろうか
だなんて
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それでも彼の友が願ったような
そんな希望が叶う未来があるのならば
それは確かに『幸せ』なのかもしれない
生きている以上、未来がどうなるかなど分かりはしないのだから
ノア・イトゥドノット
『終わりの無いのが終わり』END
終わりの無いのが(結末)
「思ったより早く結末が確定されたようだ」
ある日、一つの終はある者の結末を見た
それと同時にその友である彼の処刑人の結末までも『確定』された事も
その者と交わした"約束"
処刑人が忘れないようにと掲げていた
『初めての死を与えた初めての友以外に命[終]をくれてやる気はない』という"決意"
「ハハハ…しかし処刑人から終すらも取り上げていったか、彼奴は」
否、恐らくはそんな考えなど無かったのだろう
只、目の前の事象に対して彼奴は処刑人の友人、その人の為にそれを選んだ
そう、選んでそうした
それだけだろうと推測を立てる
だとしても---
「残酷な事だ」
と終は呟いた
此で『我の出番は無くなった』
処刑人の物語を下ろす幕どころか我の出る幕すらも彼奴は知ってか知らずかその手で壊していったのだから
処刑人の預かり知らぬ所で間接的に
"終わりが無いのが終わり"だなんて言葉がきっと今の、此からの処刑人にはお似合いだろう
「今の処刑人に残るのは……何か有ったかねぇ…」
今まで積み上げてきた定義はお遊びと言われまあ、此は其れを新たな根幹にしようとした処刑人も処刑人だが
ある者からは本当に嬉しかったと知り、真逆の言葉にどちらを信じればいいか分からなくなって
手を伸ばすことも許されぬまま求める事すら恐れてしまった存在は己に愛や欲を差し出して結局『壊れてしまった』
処刑人にとって自分が望む終で締め括る事が最後の希望であったけれど
永劫に生きる未来が決まってしまってはもう打つ手はない
どうせ彼奴が終わりたがる処刑人を是が非でも生かそうとするのだろうから……我が処刑人を連れていくのは困るようなのでそうするだろう、きっとそれは永遠か飽きるまで
強いて言うとしたら…差し出したそれらや殆どを喪って尚も最後まで残った『誠実さ』くらいかね
ハハハ、まったく
どいつもこいつもどうして
それが人生と言われたら其れまでだし理解してはいるが
実に、儘ならないと思うよ
さて…何時か処刑人に真実を教えてやるか
…彼に差し出された物達も持っておく必要はないし返して我の役割は終わりだ
差し出された物達をどうするかは…まあ、処刑人次第だろうし…捨てるも戻すも勝手にしろというのが本音だが
……処刑人は此れ等の事実を知らずに生きている
此れ等を知った時、処刑人はどうなるだろうか
だなんて
「まあ、元々終わっていた物語だ
であらば"予定調和"なのかもしれんがね」
それでも彼の友が願ったような
そんな希望が叶う未来があるのならば
それは確かに『幸せ』なのかもしれない
生きている以上、未来がどうなるかなど分かりはしないのだから
ノア・イトゥドノット
『終わりの無いのが終わり』END