RECORD

Eno.61 ジュヘナザートの記録

話すまでも無い事。

 
"無闇な欲求は控え手の届く者に救いの手を差し伸べなさい"
"手と手を取り痛みよりも恵みを与える者になりなさい"
"否定をし道を異とする者にもまた救いがあると知りなさい"
"祈りとは奇跡の貸与だけに無い事を胸に刻みなさい"
"確かな救いを信じなさい"




"祈れ、祈れ"
"祈祷こそ我らのレーゾンデートル存在意義"




嘗て人々は窮地に侵された際、存在するかも分からぬ神よりも
確かに存在していた聖女の奇跡に縋り、その教えに感化された者の末裔が今の"聖職者"とされている。
初代聖女の没年後も彼女が有していた『祈りの奇跡聖力』は聖職者に受け継がれ聖女信仰として都市に根付き、祈りの強き者がその代の聖女として教会の象徴・・となる。

本来は神を軽視し、ただ救いの為に祈り奇跡を捧げる集団など聖職者に非ず、祈禱者の類と称されるべきなのかもしれないが。
便宜上、聖女というモノを祀り上げ信仰する思想家たちの総体であることから教会と聖職者、或いは修道女に神父として呼ばれ名乗っているのが現状だ。

祈りの奇跡聖力とは、祈りと敬虔、慈悲に慈愛と言った良心を引き金にした奇跡を起こす能力。
その力量の殆どは産まれの時点で定まり大きく変動することはあまりない。
暖かく輝くそれは不毛の大地から命を育み、天候を左右し、また傷つく者を癒し、







「人間に都合よく利用された」