RECORD

Eno.61 ジュヘナザートの記録

話すまでも無い事。

 

「植物性薬物の栽培に、祈りを込めた免罪符の量り売り。
聖力祈りの格差による差別的縦社会、派閥……」

「よくもまあ綺麗に腐りきってくれたものだと……そうは思わねぇか?」


「……」
「ご自身の管理不届きについて話されてますぅ? 教皇は貴方でしょうに」

メクラ・・・が一体何を看ると言うのなら。それに」



"本当に信心深く慈愛と敬虔に富む者ばかりが聖職者だったなら、今日日教会はこの様な事にはならないだろう"──と。

今やあたしの直属の上司である神父はそう語る。
実際、それは責任転嫁ではないか結局怠慢の言い訳では? と思わないでもないが言っている事が間違いだとも思わない。
完全なる慈善慈愛が集合体の本質で大衆だったなら、自浄作用が働いて然るべきであるし200年程度管理をサボった所で上の首が飛ぶか平穏が保たれるか……いやでも200年は厳しくねえ? そのせいで余計な派閥出来てんだけど。

兎に角。
祈りの奇跡聖力は聖職者個人の良いように扱われ、一応の表向きこそ小綺麗だが凡そご法度とされる麻薬の栽培と販売。
奇跡を込めた『免罪符』は安易に救いとご都合を求めた民衆に買い叩かれて、凡そ天分で定められる能力は教会内での派閥と差別を産んだ。
……これに関して前者は若干あの教皇クソッタレの所為でもあるが。
都合のいい奇跡は腐敗の温床として黴臭い堕落を生み続けている。
衆生が故に。


かと言って、何もかもから何もかもが腐敗しきっているとも言い難い。
先に述べた派閥……教会が出来た当初、真に慈愛と慈悲のあった頃とも言える初代聖女へ重きを置き信仰のする原理聖女信仰。
現代尚続く、代々変わっていく聖女そのモノ。教会の象徴たるを信仰する象徴聖女信仰。一般的なのはこっちだ。
その他の腐った奴らカスとブタ共

あたしと教皇は少なくとも、今や殆ど存在しない原理聖女信仰者だった。