RECORD
Eno.465 ラガーの記録
交流:酒と葉巻
お借りした方 No.179
強くなかったら負ける。
負けてしまったら殺される。
殺されてしまったらそこで終わり。
そんな人生だった。
……というよりはさ、大抵そういうもんじゃない?
ほらジャクニクキョーショクって言うんだっけか。人が少し自分のものを他人に分けたがる物好きな生き物ってだけで。
勿論、しくじって撤退して依頼を失敗しただけ、死なずに済んだって時もある。
でも領土の奪い合いの戦いだとか、研究の進んでない魔物の討伐とか。レジスタンスの鎮圧だとか。
そういう依頼が多かったから、死はうんと近くにあった気がする。
だから戦いに何かを思うなんてことはなかった。
しくじったら死ぬ。仲間みたいに、俺が殺した敵みたいに。
辺り一面に転がってる物の一つに成り果てるだけ。
元気とか明るさとか、保っていられないよ。
生きるためにせいいっぱい。死ぬのは痛いし嫌だし、生きててもいいなって思える楽しみがまだあるから、殺されないようにずっとがむしゃらに足掻いてた。
……その結果「変」とか「人形みたい」とか好き勝手言われるの酷くないかー?!俺だって好きであーなってる訳じゃないって!
+++
……フラウィウスは生きるための勉強をする絶好の機会だった。
ここは本来見世物として戦う場ではあるけれど、俺はやっぱりそんな余裕なくて。いつも相手を殺すつもりで戦ってた。
いずれ元の世界に帰るなら、試合感覚での戦いは身につけてはいけないから。
……でも、だんだんと勝てないことが増えてきて。悩んじゃったんだよな。
だから俺が勝てない相手に強さの秘訣を聞こうと思って、誰にしようか考えて──。

殺すつもりで戦っている点はちょっと似てて。
でも、殺し合いを楽しむところとか決定的に俺と違う部分がある。
あいつに声をかけてみた。そうしたら、一つ教わった。
──『人を楽しく殺す方法』。
すごくすごく難しい気がするけど、戦いの向き合い方が変われば少しはマシになるかなって。頑張ってみようと思う。
その一環として明日はあいつと私闘してくる。
多分すごい激しい戦いになるし、しくじったら元の世界と同じく一度は死んでしまうけれど。勿論死ぬのも死ぬほど痛くて苦しい目に遭うのも嫌だけど。
でも死ぬ経験は元の世界じゃ得られないだろうし、死んだとしてもそこから何か得られるものはあるかなって思って。
不思議と断る選択肢は無かった。失うものもないだろうしさ。
……あいつさ、何にも代え難いモノを知っているけれど、その分生きるのがちょっと大変そうだし。
少しは満たされれば良いなって思う。ああ、同情で戦う訳じゃないからな。

俺さ、取り柄があんまりなくて何かあげられるとしたら俺の命くらいしかないけれど。
それでよければ、あげるから。
……良い戦いにしようね。
強くなかったら負ける。
負けてしまったら殺される。
殺されてしまったらそこで終わり。
そんな人生だった。
……というよりはさ、大抵そういうもんじゃない?
ほらジャクニクキョーショクって言うんだっけか。人が少し自分のものを他人に分けたがる物好きな生き物ってだけで。
勿論、しくじって撤退して依頼を失敗しただけ、死なずに済んだって時もある。
でも領土の奪い合いの戦いだとか、研究の進んでない魔物の討伐とか。レジスタンスの鎮圧だとか。
そういう依頼が多かったから、死はうんと近くにあった気がする。
だから戦いに何かを思うなんてことはなかった。
しくじったら死ぬ。仲間みたいに、俺が殺した敵みたいに。
辺り一面に転がってる物の一つに成り果てるだけ。
元気とか明るさとか、保っていられないよ。
生きるためにせいいっぱい。死ぬのは痛いし嫌だし、生きててもいいなって思える楽しみがまだあるから、殺されないようにずっとがむしゃらに足掻いてた。
……その結果「変」とか「人形みたい」とか好き勝手言われるの酷くないかー?!俺だって好きであーなってる訳じゃないって!
+++
……フラウィウスは生きるための勉強をする絶好の機会だった。
ここは本来見世物として戦う場ではあるけれど、俺はやっぱりそんな余裕なくて。いつも相手を殺すつもりで戦ってた。
いずれ元の世界に帰るなら、試合感覚での戦いは身につけてはいけないから。
……でも、だんだんと勝てないことが増えてきて。悩んじゃったんだよな。
だから俺が勝てない相手に強さの秘訣を聞こうと思って、誰にしようか考えて──。

殺すつもりで戦っている点はちょっと似てて。
でも、殺し合いを楽しむところとか決定的に俺と違う部分がある。
あいつに声をかけてみた。そうしたら、一つ教わった。
──『人を楽しく殺す方法』。
すごくすごく難しい気がするけど、戦いの向き合い方が変われば少しはマシになるかなって。頑張ってみようと思う。
その一環として明日はあいつと私闘してくる。
多分すごい激しい戦いになるし、しくじったら元の世界と同じく一度は死んでしまうけれど。勿論死ぬのも死ぬほど痛くて苦しい目に遭うのも嫌だけど。
でも死ぬ経験は元の世界じゃ得られないだろうし、死んだとしてもそこから何か得られるものはあるかなって思って。
不思議と断る選択肢は無かった。失うものもないだろうしさ。
……あいつさ、何にも代え難いモノを知っているけれど、その分生きるのがちょっと大変そうだし。
少しは満たされれば良いなって思う。ああ、同情で戦う訳じゃないからな。

「……」
俺さ、取り柄があんまりなくて何かあげられるとしたら俺の命くらいしかないけれど。
それでよければ、あげるから。
……良い戦いにしようね。