RECORD
Eno.255 Siana Lanusの記録



ある元人間の言葉 12

「ええっ?!?!?!?!私とマリー様の馴れ初めが聴きたいって?!?!?!?
ええあれは忘れもしない夜明け前の頃、悲鳴で目を覚まして何事かと思って廊下に出た時、薔薇のように真っ赤で鮮やかな血を浴びたマリー様とその時目が合って私は動けなくなってしまったの。余りの美しさ、あの端正な顔立ち……その凛々しい異色の瞳と眼が合って、あの時はこれが神の与えた運命だと確信したわ、マリー様の傍に侍ることこそが私の居るべき今なのだって!!」

「聞いてない?あら……そう……。
……あの街での話?そうねぇ……。
私はあまり宗教について意識する事も信仰しているつもりも無かったですけど
とても身近にあったもの、というのは間違いありません。週一でお祈りもさせられましたしね」

「この辺りは人魔緩衝地帯ですし、外は魔物や魔獣がうようよ居るでしょう?
夜の街はさておき、昼の街や館にまで魔物が繰り出て来るのは私の活動範囲では見た事無いですし
それは境会の貼った結界による恩恵だというのは皆が知ってる常識です。
街に居る限り、“今”を護り続ける限り私達はその恩恵を受けられた。
街を出るのは本当に、楽な事じゃないんですよ」

「だからそんな中街を出てマリー様の元に会いに行った私の愛は……本物って事…………。
いつかマリー様が私の愛に気付いて閨に招いてくれるのを今か今かと待ち侘びているの…………」