RECORD

Eno.239 睦月の記録

睦月の旅.3

神社で過ごし始めてから数ヶ月。
長き封印の代償は重く、1日に数時間しか活動できないこともざらにある。かつて9本あった尻尾も、今ではたったの1本だ。
そういう訳で、我は周囲に勧められて武術を習うことになった。無論、我自身に武術の経験は過去にもあるのだが。やはり時の流れ故に我の知る武術は「過ぎたるもの」となっていたのだ。

武術を習い始めてから、時々夢を見る。
過去の記憶、過去の罪、そして受けた呪い。それらからは決して逃れることはできない。
このような罪を犯した者を、どうして人間は神として崇拝するのか、分からない。