RECORD

Eno.465 ラガーの記録

記録:個室にて

……約束を果たしたあとのこと。ずぅっとそのあと。
契約した闘技者として貰った部屋に帰ってきた途端、なんだかどっと疲れちゃった。
頭をがしがしかいて考える。



……動かなくなってしまったら、「ああ死んじゃった」で今まで済んでた。少しだけ残念だなとかが付くだけで。

……でも、あの時。あの瞬間。あの後。

剣を振り下ろして、ずぅっと愉しそうにしていた彼が何の反応も返さなくなった時。
お腹の奥底で、何かじりじりと焼くように俺を苛む何かが渦巻いてた。

ずるいとか、羨ましいとか、どうしようもないのにそういう気持ちも湧いてしまって。

……愉しむってなんだろう。
今抱えてるこれは、きっと"たのしい"ではなくて。なんて名前なんだっけ、これ。


──ぶち。
何かが千切れた音。


「……あ。あー。
 巻き戻しても千切れちゃった。これ、元からもう壊れかけだったんだろうな。





「……一旦、休もうかな」




ひとまず休憩。難しいことを考えるのは、たくさん休んだあと。