RECORD
Eno.239 睦月の記録
睦月の旅.4
昔昔、それは今から1000年ほど前のことだろうか。
あるところに、美しい9本の尾を持つ妖狐がいた。
その狐は周りの狐から箱入り娘のように大切に、大切に扱われていた。森の中にある巣から一歩も出させず、お付きの狐たちと共に仲良く暮らしていた。
妖狐は尾の数で強さが決まる、と言われることをご存知だろうか。少なくとも彼女の世界ではそれが常識であった。それ故、9本の尾を持つ彼女が大切に扱われるのも至極当然であった。
しかし、彼女は外の世界を知らなすぎた。
お付きの狐が狩りに出かけ、全員留守にしていたある日。外の世界に興味を持った彼女は、ひっそり外へ抜け出した。
外の世界は知らないことばかり。目に映る全てが、彼女を楽しませた。
一歩一歩、森の中を進んでいくと、突然足が動かなくなった。人間が仕掛けた罠にはまってしまったのだった。
助けを求めてひたすら鳴くと、一人の人間の男が近寄ってきた。彼は哀れな狐の姿に気づくと、そっと罠を解いてくれた。
その瞬間、狐は彼に一目惚れしたのである。
あるところに、美しい9本の尾を持つ妖狐がいた。
その狐は周りの狐から箱入り娘のように大切に、大切に扱われていた。森の中にある巣から一歩も出させず、お付きの狐たちと共に仲良く暮らしていた。
妖狐は尾の数で強さが決まる、と言われることをご存知だろうか。少なくとも彼女の世界ではそれが常識であった。それ故、9本の尾を持つ彼女が大切に扱われるのも至極当然であった。
しかし、彼女は外の世界を知らなすぎた。
お付きの狐が狩りに出かけ、全員留守にしていたある日。外の世界に興味を持った彼女は、ひっそり外へ抜け出した。
外の世界は知らないことばかり。目に映る全てが、彼女を楽しませた。
一歩一歩、森の中を進んでいくと、突然足が動かなくなった。人間が仕掛けた罠にはまってしまったのだった。
助けを求めてひたすら鳴くと、一人の人間の男が近寄ってきた。彼は哀れな狐の姿に気づくと、そっと罠を解いてくれた。
その瞬間、狐は彼に一目惚れしたのである。