RECORD

Eno.61 ジュヘナザートの記録

話すまでも無い事。

 
諦念は日常だった。
非難と暴力、現実逃避と誤魔化しの為の酒と煙草。
望んでいた"普通"とやらも根付いた様々に対する恐怖と相まって然程近くはならない。

もっと何か、色々と思っていた様な気もするが今じゃそれも覚えていない。
他人を信用出来ても信頼出来ず、実際に劇的な変化などと言うのは望んでいなかったし。
必要最低限の身の保証宗教食うに困らない現状宗教住む場所宗教生活宗教が揃って、
役目宗教があり、少ないながらも娯楽宗教がある。生きていられる。

十分、報われてるだろう。
上を見れば果てが無いように下を見たってキリが無い。
だったら今を十分に噛み締めて、社会秩序宗教と共にあった方が案外ラクなんだ。
少し嫌な事があってもアルコールが曖昧にぼかしてくれる。

ごちゃごちゃと考え事をするよりも、日々の心穏やかになるように。
自分を希薄にして過ごして諦めて、"それが当然常識"だと自分の中に当てはめれば
それは生活信仰になる。話すまでも無い事・・・・・・・・に納められる。
何も神や聖女ばかりを信仰する事だけが宗教家の役目では無い。
信仰とは、己を救うためのものなのだから。

こんがらがった思考を停止させて抜き取る1本妄信は、
それだけを持つのなら扱い易いことこの上ない。そうじゃないか?
勿論、その1本を棄てるにしたって楽だって話だけれど。


「……十分に満足で、ラクで、生きられて。
それってしあわせ・・・・な事だと本気で思ってるんですよ」

「本気で、思ってたんですけどぉぉ……」



最近ちょっとよく分からなくってェ……習慣ってすぐ変えられなくってェ