RECORD

Eno.28 柿原玄輝の記録

ひとり言

迷子の道案内の、お別れのあとだ。
あなたが手を振るのをやめて、背中もすっかり見えなくなったあたりで
少し空いた曖昧な間のことを思った。

「…君にも身に覚えあったのかな~」



「……悪いこと言ったかな」




どうせ声も届かないだろうしとわざわざ口に出して呟いた。
声色はそんな気にした風ではなかったけれど。

明日また顔を合わせるときは、お互い変わらず笑ってるんだろう。