RECORD
Eno.163 惨禍の記録
探索者(講師:実々実美実
探索者。
迷宮を潜る者の事を、探索者と呼ぶ。
冒険者、でもなく、当然勇者でもないのは、我々が迷宮をこそこそと食い荒らす薄汚いネズミであり、迷宮を崩壊させる白アリであるからだ。
迷宮講義は受講した?
そう、まあカリンは悲観主義で慎重派だからな。あまり深い事は初回ではいわない。
最初はサラッとした内容からだ。そう、迷宮ってよくわからんってことさ。
しかしそれでも数少なく、分かっている事はある。
一つ!迷宮には危険が多すぎるってこと。
二つ!迷宮で取れる魔物の素材やアイテムは金になるってこと。
三つ!迷宮は核があること。
四つ!核を潰せば迷宮は崩れるって事。
それだけわかっていればいいのさ。学者志望でない探索者なのならな。
勿論知っている事は多い方がいい。だが知識が多すぎて基礎的な事を忘れちゃならないのさ。
探索者は危険を冒して魔物と戦い、一獲千金を狙う仕事じゃない。
我々は異常な勢いで増える迷宮を適切に間引く事が仕事だ!
探索者は危険な迷宮をいち早く最奥まで達し核をぶち壊し、速攻で離脱する。うま味のある危険性の薄い迷宮を飼殺す。その迷宮の危険度を、貢献度を、調査して未知を踏み殺す事が仕事だ。
冒険をするな。それは犯罪奴隷だけにさせとけ。
勇者になるな。それは髭野人の寝言だ。
迷宮に入る事で君たちは人類種の中でもレベルを高める事ができる。
入る回数を重ねればか弱い女性でも大男を投げ飛ばし、いじめられっ子のガキでも高等な魔法をいじめっ子のケツに叩きこむことができる。
屈強に。賢しく。素早く。ただ強く。一般人では逆立ちしても勝てない存在へと成り上がる。
なにより迷宮を潰せば富と力が両方手に入る。貧乏な借金もちでも病気がちなジジイでも、迷宮を潰せば潰すほどマッチョの金持ちに早変わりだ。
迷宮は生きて帰れれば、確かに君たちに力を授けてくれるだろう。
しかしそれに驕るな。依存もしてはいけない。
過度に潜りすぎると、迷宮から帰ってこれなくなるという事例も多発している。
これは死亡事故ではなく、魔物堕ちという現象によってからだ。悲しいかな、レベルアップは重ねすぎると人であることを忘れさせてしまうらしい。
迷宮はいつだって手招きをしている。自らを守る番人が少なくて困る事なんかないからな。
君たちは賢い探索者たれ。それが何より命を守る事になる。
さて、では賢さの一歩を教科書様に歩ませていただこう。さ、ページ××を開けて……。
迷宮を潜る者の事を、探索者と呼ぶ。
冒険者、でもなく、当然勇者でもないのは、我々が迷宮をこそこそと食い荒らす薄汚いネズミであり、迷宮を崩壊させる白アリであるからだ。
迷宮講義は受講した?
そう、まあカリンは悲観主義で慎重派だからな。あまり深い事は初回ではいわない。
最初はサラッとした内容からだ。そう、迷宮ってよくわからんってことさ。
しかしそれでも数少なく、分かっている事はある。
一つ!迷宮には危険が多すぎるってこと。
二つ!迷宮で取れる魔物の素材やアイテムは金になるってこと。
三つ!迷宮は核があること。
四つ!核を潰せば迷宮は崩れるって事。
それだけわかっていればいいのさ。学者志望でない探索者なのならな。
勿論知っている事は多い方がいい。だが知識が多すぎて基礎的な事を忘れちゃならないのさ。
探索者は危険を冒して魔物と戦い、一獲千金を狙う仕事じゃない。
我々は異常な勢いで増える迷宮を適切に間引く事が仕事だ!
探索者は危険な迷宮をいち早く最奥まで達し核をぶち壊し、速攻で離脱する。うま味のある危険性の薄い迷宮を飼殺す。その迷宮の危険度を、貢献度を、調査して未知を踏み殺す事が仕事だ。
冒険をするな。それは犯罪奴隷だけにさせとけ。
勇者になるな。それは髭野人の寝言だ。
迷宮に入る事で君たちは人類種の中でもレベルを高める事ができる。
入る回数を重ねればか弱い女性でも大男を投げ飛ばし、いじめられっ子のガキでも高等な魔法をいじめっ子のケツに叩きこむことができる。
屈強に。賢しく。素早く。ただ強く。一般人では逆立ちしても勝てない存在へと成り上がる。
なにより迷宮を潰せば富と力が両方手に入る。貧乏な借金もちでも病気がちなジジイでも、迷宮を潰せば潰すほどマッチョの金持ちに早変わりだ。
迷宮は生きて帰れれば、確かに君たちに力を授けてくれるだろう。
しかしそれに驕るな。依存もしてはいけない。
過度に潜りすぎると、迷宮から帰ってこれなくなるという事例も多発している。
これは死亡事故ではなく、魔物堕ちという現象によってからだ。悲しいかな、レベルアップは重ねすぎると人であることを忘れさせてしまうらしい。
迷宮はいつだって手招きをしている。自らを守る番人が少なくて困る事なんかないからな。
君たちは賢い探索者たれ。それが何より命を守る事になる。
さて、では賢さの一歩を教科書様に歩ませていただこう。さ、ページ××を開けて……。