RECORD

Eno.17 アヤト・キリシマの記録

俺の世界のことと、ライザーについて

一部のヒトには話したことだけど、
会話では後から参照するのが難しいから、ここにメモしておこうと思う。



まず、俺の世界について。

フラウィウスみたいに、世界に名前が付いてるわけじゃないから、ただの世界と呼ぶしかないんだが、
およそ20年前、世界は、未曽有の危機に陥った。


はじまりは、ありふれた日常の風景。
しかし、その一角が、明かりのない暗闇に包まれた。
この暗闇の異界による浸蝕が、『イクリプス』と呼ばれている。
世界中で、イクリプスが生まれ。
少しずつ、その日常に蝕んでいった。

そしてそのイクリプスから、人間や動物、
生き物に無差別に襲い掛かる魔物、『シャドウ』が現れたんだ。

シャドウは言葉を持たず、いや、こちらと意思疎通を図ることはなく、
ただ行うのは、目に見えるものに襲い掛かるだけ。
奴等は数が多く、そして凶暴で、また、暗闇の中で的確に襲ってくる。
人々は、迫りくる暗闇の恐怖に怯えるしかなかったんだ。


それでも、人々はあきらめず、希望を捨てなかった。
そして、希望を信じた末、
勇気をもってイクリプスに臨んだ一部の者に、力を与えた。

それが、超常の力『ギフト』。
このギフトによって、人々はシャドウを撃退する力を得て、
やがて、浸蝕するイクリプスを食い止めることに成功したんだ。

ギフトの効果は様々だった。
俺のように、炎を操るギフトや、
重力を操るギフト、肉体を強化するギフト、
目覚めたものによって、違った力を持っているんだ。

こうして、ギフトを以って戦う戦士を、
暗闇を終わらせる日の出、サンライズからもじって、
『ライザー』と呼ばれるようになった。
俺もまた、ライザーの一人だ。



世界は、相変わらずイクリプスの浸蝕が続いている。
貪欲に生き物に襲い掛かるシャドウも、勢力は衰えていない。

だが、人々が、希望を捨てない限り、
かならずいつか、この状況は終わるはずだ。

だから俺は戦う。ライザーとして、人々の希望となるため。
そのためにも、戦いが終わるまで、俺は死ぬわけにはいかないんだ。