
「あの魔導書、やはり性質は移動でしたね」
「まだあったのか、移動……異世界転送の禁書」

「まだ?」

「あー、アレでしょ。俺知ってるよ」
「……確か当事のこと見てたか、お前」

「アハ、そうだよ。
むかしむかし、反旗を翻した蓬莱薬ちゃん4人がココを焼きまくって異世界に逃げたってことがあったんだよ、
クシちゃん」

「へぇ……」
「そうだ。その4人の名前は確か███と███……」

「あと███、███。あーあ、███は蓬莱薬ちゃんにしては頭良かったのに。
なんでこんなことしちゃったんだろうねぇ」

「███……名前だけなら知ってます。そんなにすごい蓬莱薬だったんですか?」
「……悔しいがそうだ。我々のやること全部次の日には真似できるぐらいには」
「色々、自由を与えたのが悪かった」

「……」

「……」

「にしても、███はよく禁書を使いましたよね。どこに行くのかも分からないのに」
「それだけ必死だったんだろう。ここから逃げ出すのに、な」
「少々話しすぎたな。引き続き例の巡回車の監視を頼んだ」

「はい、分かりました」

「うへぇ……」
「……謎なのは、どうしてあの4人が逃げ込んだ部屋の中に禁書があったのか」
「あの部屋に禁書は置いてなかった。誰かしらが置き忘れたか……」
「封印している悪魔のせいか」
「……もうすぎたことか。考えるのも時間の無駄だな」








