Eno.331 アイジロ

■ 8 大きな流れ


前の記録で散々悩んでいたが、4日目の夜にその話になった
元の世界へ帰れるだろうかという話からだ
俺が寝ているときかいないときか寝惚けていたときか
ミソニはここに来るまでのことを覚えていないらしい。
でも、元の世界には帰りたくないと、書いた。

罠に動物がかかるようになったが、一度に全員に行き渡るほどの量にはならない。
順番に配っていたが、今日はミソニだった。
簡単に焼いた鶏を初めてだといった。
それでも一口食べたらあとは食べることに集中していた。やっぱり肉の力はすごい。

……じゃなくて
肉を知らず、人に怯え、約束をしていなかったら倒れるまで探索していそうだった女の子
その子が、帰りたくないと言った
親のことを考えているカーシー少年を早く帰れるように、その時まで健やかであるようにすることは勿論、レイコも望む道を進めるように、ワサワサを潮で沈むことがない陸に、
それぞれの場所に行けるまで、別れるときが来るまで協力していくと思うが、

……もしもで推測して帰さないほうがいいかもしれないとかさんざん言っておきながら、実際に言われるとどうしたらいいんだろう。
帰る場所事情
流れの身だから俺が困ることはないが、どうすることがあの子にとっていいんだろう。
いくつか案はあるが、あの子がやってみたいことからやっていこう。
歩きたい道をあるいて、転びそうになったら支えられるように。
鶏肉も色んな味付けが、いや鶏以外の肉、他にも知らない食べ物があるかもしれない。
知ってから考えても、遅くない、はず
そういうのを積み重ねたことが、ミソニの『これから』になるようにしたい。

レイコの服が完成していた。
小屋の中でうっかりぶつかることもないだろう。
嬉しそうな声
……成仏したら、どうなるんだろう
レイコがレイコでいられるギリギリまで、楽しい気持ちでいてほしい。



……なんか色々言ってしまったけどレイコもカーシーも大体おんなじ気持ちでよかった


かめらが2つになったので持ってない人に渡しておきたい
何枚か撮れそうだったので、暇つぶし道具を撮ってみた。



早速使ってもらえて嬉しかった