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 ここでできたともだちも、かわいいの。
 ねこちゃんみたいで、ちょっと寝過ぎちゃうから放っておけない。
 ……寝過ぎちゃうところはあの子に、本当にそっくり。
 私の気もしらないで……いやしらなくていいんだけど。
 ちゃんと起きてくれるのかなって心配に、なるからさ。
 危ないことはしないでほしいけど時々は起きてきてよ。


 私ね、ともだちには生きてて欲しいんだ。
 私が生きて生まれられなかった分、って言うとすごーく重いけど。
 無事生まれることができた命って、とっても尊いものだから。
 ……そう考えるとともだちじゃないひとにも生きててほしいなってなるね。おかしいね。







 私、ちゃんと生まれてたら
 ガリョウくんのところにも行きたいけど
 その前に、できるだけ早めにトウくんのところに行くの。

 苦しくて、痛くて寂しくて辛い想いしてる生きてるあなたに寄り添いたい。
 今度こそ時間稼ぎ、してガリョウくんが間に合うようにする。
 二人は仲良しだから出会えたらきっと、生きて くれるよね。

 時間が戻らないと叶わないことだから
 あの島での出会いは、一緒に過ごした時間は一度なくなっちゃうけどさ。
 二人には生きて出会ってほしいなって
 そうなったらいいなって思うの。

 ふたりにはふたりの事情があることわかってるし、知ってるけど。
 知ってる上でひとり勝手にこんなこと考えてるの、傲慢だって
 わかってるのに今の私達に満足できないのは欲が深すぎるって思うけど。
 生きてるふたりが
 大人になっても仲良くしてるふたりが 私は見たいんだ。

 許されないかなぁ。
 でも許されたいなぁ  ねえ、神さま。
 いろんなことが上手くいったら、二人をもう一度出会わせてあげて。

 私はそこにいなくていいから。
 ふたりの中から私がいなくなってもいいから。忘れていいから 神さま