Eno.433 若葉博士

■ 記録011

先刻、所謂「ドワーフ」の彼が石像を完成させた。

ファンタジーで語られるドワーフは、手先が器用で武器や防具の製作、金属細工や彫刻など幅広い製作技術を持つ。

彼は神官といった出で立ちで、言動もそうであるようだ。

あまり製作とは縁が無さそうではあるが、これも種族の特性なのだろう、芸術に疎い私が見ても圧倒される、素晴らしい石像が砂浜に立っている。

きっとこれは、私の世界には存在しない技術や手法が使われているのだと思う。
(或いは、単なる私の知識不足か、だが。)





あの石像を見るたびに、「協力して余裕のある暮らしを作れたこと」を実感できる。