Eno.229 ヒトリン

■ ひとりんりんり凛。(再)

「前の記録しようとしてる時にね
 変なタイミングで寝ちゃって
 支離滅裂になっちゃった……
 だから前の記録は無かったことにしてね……」

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「白は健康。オレンジは希望。
 ──私の力を込めているんだ、
 きっと良い事をもたらす。
 私の分を作らなかったが、別に作らなくて良いだろう。
 皆が喜んでくれるならそれで私は満足だ」

「だが改めて少し寂しいものだな。
 星の化身である事を思い出したが故に、
 私は皆と同じ生命体ではないのかという絶望が──
 ──絶望じゃないな、疎外感か?
 孤独なのは慣れているがどうにも落ち着かん」

「この遭難が終わればどうせ孤独に戻るんだ。
 ひとりぼっちで─────

 ダメだ、ヒトリンに戻ろう」

「ふしゅ……
 いちごいちえってやつだよ!!!
 それでだいじょーぶだとおもう!!!
 そだよね……うん……」

「私は……ヒトリンは、寂しくなんかないもん……
 ヒトリンは一人でも大丈夫!!!!
 大丈夫ったら大丈夫!!!!
 思い出は、足枷なのかな……