Eno.238 シオマネキ

■ Q.毒キノコを食べてしまいました、どうしたらいいですか

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――――――森林

「イカダ作りといえば丸太でしょ!」

「と、思ったんだけど…木材かぁ…」


丸太は乾燥していないので海に浮かばない
というか重くて作業もし辛い!

「まぁ、まぁ…
 木材も手持ちにないわけじゃないし…

 それにしても疲れちゃったな
 何か口にしてスタミナをつけないと…」


もはや資材入れとなった旅行カバンの中を漁る
中に入ってるのは大量の資材と僅かな食料

「食料も少なくなってきたよね

 いかにも、って感じで
 今まで手を着けてなかったんだけど…」


カバンの中から取り出したのは
普段お目にかかることのない真っ赤なキノコ

「………!!!!」


意を決して口にしたそれは 腹は膨れたものの
異様なまでの喉の渇きと、渇きからくる脱水症状で
シオマネキの体力を根刮ぎ奪い取っていった

――毒キノコだった

「あー……
 これ、またみんなに怒られるやつだ…」


衰弱しきる前にイカダを拠点に運んでしまおう
怒られるのはそれからでいい
シオマネキはイカダを押しながら拠点へ戻ることにした
その足取りはとても重かった