Eno.103 逢樽 颯

■ █月█日から、4日目。

相変わらず魚を獲って、余力で木材を集めての日々だ。

とは言っても……みんなが罠を仕掛けたり放置するだけで水の溜まる仕掛けを設置してくれているから、初日と比べたらだいぶ人間らしい生活を取り戻してきてはいる。と思う。相田さんが獲ってきてくれたおかげで、久々に鳥肉を食べられたくらいだ。
一定周期で沈む島らしいのに獣が生息しているのは不思議だったけど、まあ獣耳を生やしたヒトとか赤い目のヒトとか青い髪のヒトとか居るし多分"そういうもの"なんだろう。流石にゲーム的な思考過ぎるかな?でも現実ばかり見ていたってつまらないからね、私はこのスタンスで行くとも。

余裕が出たとなれば、次はこの島から脱出する手段。
あの便箋によると七日に一度、近くに船が通るとの話なのでイワンさんから借りたイカダで救難要請することにした。
でも万が一を考えてみんな分のイカダを用意するつもりではある。
ほら、イカダ一枚からどんどん発展させていくゲームがあったろう? この島の発展具合を考えると不可能ではないだろう。それもまた楽しそうだ。


とにもかくにも。自分もみんなも。
この島に時折落ちている骨のようにはならないようにしないとね。
私はまだまだ輝かしい人生を楽しんでいきたいもの。