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■ ひとが作った手料理はおいしい

 
 普段は料理、とか食べられる環境じゃないし。
 やっぱり焚き火で焼くだけじゃ限界があるな、と思った。

 何より心がぽかぽかする。
 皆で食べたらもっとぽかぽかする。
 ずっとこんな毎日が続けばいいのにな。

 いや続いたらだめだ。
 皆、帰らなきゃいけないお家があるんだから。
 しっかり噛みしめて食べよう。
 あの島に帰ったら、また暫くは何でも串焼き!なんだから。

 あと、クッション渡せた。
 喜んでもらえたの、すごく嬉しい。
 嬉しいけど、胸の辺りがすこし苦しい。どうしてだろう。

 ここは、痛いことも苦しいこともなにひとつない場所なのに。