Eno.478 リーフェ

■ 四日目:漂流四日目、拠点にて。

「パーティ、楽しかったな。またやりたいなあ」



お祭り騒ぎから一夜明けても、リーフェはまだ夢心地だった。
つい数日前まで渇きや飢えを堪えて、暑い島を歩いていたのが噓のようだ。

「まだ渡せてない人もいるけど、皆に服を作ることもできたし。素敵な宝物もいっぱい貰ったし」



リーフェの手元には、服のお礼にと貰った貝殻のネックレスと、皆で撮った記念写真がある。
この島でできたかけがえのない思い出だ。
ふらふらと旅をしていたリーフェにとって、こんなに長く同じ人たちと暮らしていたことはない。
ちっぽけな鳥は居心地のいいこの群れを、家族も同然に思っていた。
だからこそ。さよならの日には笑顔でまた旅に出られるように、思い出をいっぱい抱えて飛び立ちたい。

「よーし!いっぱい思い出を残せるように、がんばるぞ~!」