Eno.224 ナンナ•セファレイエ

■ 砂浜に目印建てたわよー!!


イカダがダメなら、通りかかった船が気付いてくれるようなものを作ったらどう? って話だったけど…… 作ったわ、石像!
遠くからでもよーく見えるような大きな大きな石像!
昨日、イカダ用に貰ってた木を、自分のためだけに使うのも気が引けたから、石像を作るのに使ったわ。
これだけ大きかったら、結構遠くからでも見えるはずだし、しっかりか弱く、儚そうに見えるように頑張って作ったから、気付いたらきっと助けに来てくれる……はず!

でも、作って気が付いたんだけど、この石像……
普通のシスターじゃない! ガッツリベール被ってるじゃない!!?

はああああ……どうして気付かなかったんだろ。
いや、たしかにベールの下がどうなってるの分からないから、「私の下はそんなんじゃないわ」「それは私には似てないから全然平気よ」とか言われたら悔しいなああああって思って、それだけは絶対に嫌って思いながら作った覚えはあるんだけど……きっとその感情が強すぎたのね……。
まあ……作ってしまったものはしょうがないわ。
夜に出会ったあの子が、もう一つ石像を作るなら、あたしの石像とその子の石像の間にロープとか這わせて、SOSって書かれた大きな布を下げるのも良いかもしれないわね。
……え? もう一体??
もう一体は流石に無理よ。死ぬわ。

浜辺で落ち込んでたら、久しぶりにケッチャンと会ったわ。
オチャノーマはリビングってことを教えてもらった!
なんでリビングがオチャノーマなんだろう?
天叢雲剣の世界の言葉は独特で難しいわねえ……。
石像作るのに木をいっぱい使っちゃったからどうしよう……森いかなきゃって考えてたらケッチャンが木と……これはお水? ちょーっとしょっぱいお水をくれたわ。
あ、でも今日は助けられるばかりじゃないわよ!
今日はちゃーんとお礼ができたわ!
カニと貝はお腹にたまるか分からないけど……うん、おやつ代わりにでも食べてくれるといいなあ。