Eno.406 謎の美少女A

■ 無題

気が付いたら島がなんとなくカルトな雰囲気になっていた。
閉鎖空間と小規模なコミュニティという条件が揃ってしまったことでなんらかの土着信仰が生まれつつあるのかもしれない。ちょっと怖い。何か生贄的な儀式が始まらなければいいのだが。

孤島生活も今日で五日目。助けが来るまであと二日。
タイムリミットが近付くにつれて、少しずつ不安も膨らんでくる。もし助けが来なかったら?永遠にこの島に閉じ込められて、二度とみんなの所に帰れなかったら?
想像しただけで背筋も凍るような事態のはずなのに、心のどこかに「それでも何とかなる」と強がる自分がいる。こんな無鉄砲な自信は一体どこからわいてくるのだろう?