Eno.99 君島 隼

■ 無題

釣りや森の探索で食料は問題ないと思っていた。
けれど、6日目ともなると取りつくしてしまったのか、食料はほとんど得られなくなっていた。

「もう海藻は勘弁wってワケにもいかなくなってきた感じ?」



最初のほうこそバカンス気分でいたメンバーたちにも疲労の色が見えている。
このまま食料がつくてしまえばどうなるか…………想像にはかたくない。

「……………」



無造作に握られたそれは夕日を反射して不良の顔を照らしていた。