■ 誰かの支えとなれたなら
我は、誰かの支えになれているだろうか。
眠れぬ。思案ばかりしてしまう。
翼のあるらしい子。
彼女は、しっかり飯を食えているだろうか。
彼女は自らの翼を恥じている。だけれど、ここでは何も恥じるものでは無い。
なぜなら我は、真っ黒な体の、咎の「元」神だ。
咎の化身。それをあっさりと受け入れてくれたから。今度はそれを、あの子に返したい。
誰かの支えとなれたなら。本望。
誰かの支えとなれなくても、それもまた。
明日も歌は聞こえるだろうか。
明日も、みんなで朝を迎えられるだろうか。
ああ、我らの主神様。
どうかあの子に、そしてこの島にいる全ての人の子に、祝福を。