Eno.437 水鳥川 紅信

■ 悪夢

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俺は帰らなくちゃいけない。
『何の為に?』
あの子が俺を待っている。
『あの子はもうキミが必要な訳じゃないよ』
俺はあの子の眷属(血袋)だから。
『それが本当ならあの子はもう死んでるね!』
そんな事は無い。
『そんな事あるよ。
ㅤ忘れたの?夏休みの間彼女は居ないんだって事。』
それがどうした。
『お前じゃなくても吸う相手はいるってことだよ。
ㅤなんなら彼女は彼の血以外は必要としないしね。』
でもあの子は眷属を増やしている。
『それは護る力を手に入れる為』
俺が一番最初の眷属だ。
『いいや違うよ、あの子のハジメテは別の人だ。』



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